【FX】エリオット波動をかじる – 推進波とフィボナッチの関係

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エリオット波動の第四弾です。今回は波動とィボナッチの関係についてを記事にしました。

エリオット波動の基本規則と周期でお話した波動を考察するにあたって、フィボナッチとの関係性は切り離せないものになっています。

フィボナッチってなんやねん!って方の為に、ざっくり説明もしています。エリオット波動のルールとフィボナッチとの関係性を知っていると、押し目戻り目がどこまで行くか予測をする手助けになったり3波を狙い易くなったり利確目標や損切り位置を設定し易くなったりします。

今回はフィボナッチリトレースメントと波動考察の関連についてを記事にしていますので、少しでも何かのヒントになれば幸いです。

 

フィボナッチとは

さっきからフィボナッチフィボナッチ言ってますけど、フィボナッチは昔の有名な数学者のお名前です。その人が考えたものにフィボナッチ数列というものがあります。そしてその数列を基に計算されたフィボナッチ比率というものがあります。

フィボナッチ比率は自然界にも多く存在し、人が心地よいと感じるとされている比率になります。ですから人が作り出すチャートの値動きとの相性が良いとされている訳ですね。

今回使用するフィボナッチリトレースメントはそのフィボナッチ比率を基にリトレース、つまり値動きに対する戻りの比率を考察する為のツールです。

詳しく知りたい方は

フィボナッチ
search

でググってみてください。

フィボナッチリトレースメントの使い方

初歩的な事ですが、フィボナッチリトレースメントの使用方法です。証券会社の独自アプリに用意されている場合もありますが、ここではMT4(MT5)で説明します。

MT4のメニューバーから、「挿入」→「フィボナッチ」→「リトレースメント」と選択します。

fibo_menu

そうするとカーソルが矢印から十字に切り替わると思います。切り替わったら戻しの幅を考察する対象の値幅に対して、終点で左クリックしてそのまま始点までドラッグして始点でクリックを開放します。

例えば下図の矢印の上昇に対して戻しがどれくらいありそうかを考える時には、上の白いラインから下の白いラインまでドラッグします。

fibo_01

すると下図の様になります。

fibo_02

この時、右側に囲みの様に数字が出てきます。これがフィボナッチ比率です。対象とした値幅を100%として、その値幅に対する比率のラインに数値(%)が書かれています。

例えば23.6のラインは、対象の値幅に対して23.6%の位置です。逆に言えば76.4%戻した位置となります。同様に38.2は38.2%の位置ですので、61.8%戻した位置になります。

これが使い方と見方になります。

推進波とフィボナッチ比率

推進波とフィボナッチ比率には密接な関係があります

1波目と2波目のフィボナッチ比率

よく知られているのは、2波目は1波目に対して50%もしくは38.2%の位置まで戻すケースが多いとされています。場合によってはほぼ1波の始点まで戻すこともあるのですが、大体は23.6~50.0のライン内で戻しが止まる事が多いです。

補足として、体感にはなりますが「23.6まで戻す事が多い通貨ペア」や「38.2までで止まる事が多い通貨ペア」など通貨ペアごとに傾向があるように感じます。

多くの場合は2波目は1波目に対して23.6%~38.2%の位置までリトレースする事が多い気がします。2波目は割と深いリトレースになりがちですね。知らんけど。

1波目と3波目のフィボナッチ比率

フィボナッチリトレースメントは値幅に対する戻しを考察すると書きましたが、とある値幅に対する伸びの比率を考察するのにも利用出来ます。その一つが1波目と3波目の関係性です。

とある値幅とその戻しに対するその後の伸び率を計る為には、フィボナッチエクスパンションというものでも考察することが出来ます。しかしフィボナッチリトレースメントをそのまま流用する事も出来ますし便利なので、今回はそれで記事を書いています。

多く認知されているのは3波目は1波目に対して100%~161.8%まで伸びるケースが多いということ。これは基本規則にも書いた「3波目は1・3・5波の中で一番短くなる事は無い」「3波目は一番伸びる事が多い」から来ていますね。1波目が100%であるなら3波目はその100%より短くなる可能性は低いからですね。

ただレアケースとして、1波目>3波目>5波目の順で値幅が長い場合は5波目が最短の波になりますから1波目よりも3波目の方が短い可能性があります。

ここまで2つの関係について書きました。

①2波目は1波目に対して23.6%~50%の位置まで戻す(場合が多い)
②3波目は1波目に対して100%~161.8%まで伸びる(場合が多い)

①に関しては体感も含めて23.6~としました。当然全ての推進波に適用できる訳ではないですしビタでそのラインが効くわけではないですが、理想とされる3波目が一番長い推進波には結構ハマります。

ですからこの2つだけでも知っておけばポジション取りの大きなヒントになります。是非、頭の片隅に置いておいてください。

続いては追加で2つ。

3波目と4波目のフィボナッチ比率

4波目は推進波の方向に対してリトレースが出る場面ですね。この際4波目は3波目の値幅に対して61.8~76.4%の位置まで戻す事が多いとされています。

これは結構例に漏れず、浅めのリトレースとなる事が多いと感じます。大体は上記範囲内に収まる事が多い気がします。たまに50%付近まで戻すこともありますけどね。

あと4波目に関しては基本規則で触れた、「1波目の終点と4波目の終点は交わらない」も参考になる事が多いです。下図の赤丸の事ですね。

エリオット波動_基本原則

1波目と5波目のフィボナッチ比率

世間的には、5波目は1波目に対して100~161.8%の値幅になる事が多いとされています。理想の推進波で3波目が一番長い場合は3波目の61.8%となる事が多いとされています。

とは言うものの、1波目に対して76.4%程度の伸びで止まったり3波目に対して76.4%以上伸びたりする事も多いなというのが体感です。ですので前述の2つのポイントよりは、参考程度感が強い気がします。

ただ当然ですが、5波目が一番伸びる可能性もありますから3波目の値幅を越えてビヨーンと行ってしまう事もあります。どちらにせよ4波目の戻りがどの辺りで止まりそうか予測していれば、5波目のおいしいところを欲張らずに獲れるチャンスに繋がりますね。

③4波目は3波目に対して61.8%~76.4%の位置まで戻す(場合が多い)
④5波目は1波目に対して76.4~161.8%の値幅になる(場合が多い)

④は体感も含めて76.4~としました。100%のラインまで行くんだー!ってやってると届かないで戻ってしまう事も多いので(そもそも波動の想定がズレてるのかもしれませんが)控えめの値幅で見ておくと良いと思います。

 

実チャートで見てみる

ポンドル5分足で良さそうな推進波に見える所がありましたのでサンプルにしました。本当は5分足みたいな短い時間足ではなくて1時間足や4時間足の方がエリオット波動の考察は効く気がしますが。

fibo_03

チャネルライン(赤線)の下線の始点が1波目の始点です。3波がうまい事チャネルを突破してエクステンションしているので前々回のエクステンションの記事とマッチしているなぁなんて思って。理想の推進波ですね。

さてここが推進5波として大多数に認識されているかは置いておいて、使いやすいので説明していきます。

1波目の戻し率

まずは「2波目は1波目に対して23.6%~50%の位置まで戻す」を確認します。

fibo_04

1波目の終点から始点まででフィボナッチリトレースメントを適用しました。1波目の頂点が100%になっています。当たり前ですが前提として上昇傾向にある事と今が1波目なのでは?という事を事前に認知していなければいけません。

ここで見て欲しいのは1波目に対する2波目の戻り幅です。2波目の終点が23.6%のラインで止まっています。イコール76.4%戻したところですね。23.6%は世間で言われている38.2~50%を超えて深い戻しという事になりますので理想通りとはいきませんでしたが、想定の範囲内で戻しが止まっています。

これを事前に想定していれば23.6のライン付近、又はそこで反発した事を確認してロングでポジションを取ることが出来ますね。仮に23.6のラインでポジション取りに成功すれば、損切り位置は0のラインで利確位置は100以上のラインになりますのでリスクリワードとしてはリスク23.6に対してリワード76.4以上ですからRR3.0以上のナイスエントリーになっていた事になります。

3波目の伸び率

続いて「3波目は1波目に対して100%~161.8%まで伸びる」を確認します。

fibo_05

先程1波目に当てて使用したフィボナッチリトレースメントの始点を、そのまま2波の終点(3波目の始点)までスライドします。上図の様になります。

スライドの仕方はご存知かと思いますが、動かしたいオブジェクトをダブルクリックしてから軸のポイントをドラッグします。フィボナッチリトレースメントでは0~100の幅に斜めに出ているラインの中央の丸をドラッグする事で値幅はそのままで移動できます。

ここで見てもらいたいのは3波目の終点がどこまで伸びているかです。フィボナッチリトレースメントは1波目の値幅を100とした状態ですので、1波目に対して161.8%の値幅まで伸びている事が見て取れます。

これがどう使えるかというと、2波目の戻しでロングエントリーした際の利確目標に使える訳ですね。

例えば先ほど説明した2波目が1波目に対して23.6のライン付近でロングエントリーしたとします。その際にエリオット波動&フィボナッチ比率に従って利確目標を設定するのであれば、上図の100~161.8の範囲内が望ましいという事になります。

事実今回のサンプルで言えば100~161.8のどこで利確してもOKな訳です。今回たまたま161.8まで伸びてますが毎回そうはいきませんので、欲張るのが怖い方は100のラインで利確でも良いですし1波目の終点(76.4のライン付近)で利確しても良い訳です。

2波目の戻しがどこまで行くか?と合わせて使用する事で、かなり優位なトレードが出来そうですね。

4波目の戻し率

続いて「4波目は3波目に対して61.8%~76.4%の位置まで戻す」を確認します。

fibo_06

前回に続いて始点の0ラインはそのままに、フィボナッチリトレースメントの100のラインを3波目の終点まで伸ばします。そうすると3波目の値幅を100%としている状態になるかと思います。

ここで見て欲しいのは4波目の終点ですね。およそ76.4%のラインで支えられていますね。基本規則と考えると理想的な推進波であれば1波目の終点がある50%ライン付近までは戻す可能性がありますが、4波目は流れが出ている方向への勢いが付いてますので浅めの戻しになる事が多い様です。

ですから61.8~76.4%辺りに戻しの終点が収まる事が多いです。サンプルで言えばその付近でロングを仕込めれば、来る5波目のおいしそうな所を獲りに行ける訳です。

余談ですが1~2波を軸としたチャネルラインの上限で4波目の終点が反発していますね。ここまで綺麗に反発するのも珍しいですが、そこに注目していても良いエントリーが出来そうですね。

5波目の伸び率

続いて「5波目は1波目に対して76.4~161.8%の値幅になる」を確認します。

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フィボナッチリトレースメントの値幅を1波目の値幅に合わせたまま、5波目の始点に0ラインをスライドしました。

ここで見て欲しいのは5波目がどこまで伸びているかですね。今回は76.4%付近まで伸びています。タッチはしていないので、粘っていると徐々に落ちてしまうやつです。3波目がエクステンションして長い波になっている推進波ですから、欲張らずに3波目の終点付近で利確するか76.4を逃したとしても上図で言う所の50付近で決済で良いかも知れませんね。

体感的には5波目はどこで止まるかどこまで伸びていくのか不安定な印象ですので、欲張らずに3波目の終点辺りまで獲れればラッキー程度にするかトレールを入れておくのがいいのかなという感じです。

おわりに

今回は基本的な推進波とフィボナッチ比率の関係性について記事にしました。勿論こんなにキレイに教科書通りの値動きをしてくれることは珍しいですが、多くの人が同じ様な事を意識していると知っていればそれに気付く事も乗る事も出来る訳ですね。

うまく利用すれば利確ポイントを予測する事も出来ますし、損切りポイントを決める事にも役立ちます。あぁ、なんて素晴らしいフィボナッチ。

フィボナッチ比率を用いたツールはリトレースメントの他にも、フィボナッチファンやフィボナッチエクスパンションなど数種類あります。リトレースメントもそうですがフィボナッチ比率は時として面白い様に効きます。不思議なもので。

中でもリトレースメントは引きやすいのと、ラインも見易いので私は愛用しています。そしてエリオット波動の考察と合わせて使う事で、良いエントリーポイントを予測することが可能になってきます。

あとは過去チャートと実戦で検証して自信があるポイントで勇気をもってエントリーする事が出来る様になれれば少し勝ちを増やす事に近付けると思いますので、まだ使用してない方は是非合わせて使用してみてください。

読んでくれてありがとうございました( ;∀;)

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